SNET運用規則
1.はじめに
SNETとは、プラズマ・核融合の実験、データ解析およびシミュレーション等の遠隔研究参加を行うために、核融合科学研究所と大学および研究機関の研究室とを、SINET3を利用して、直接接続する高速ネットワークである。SINET3とは、日本全国の大学、ならびに研究機関の学術情報基盤として国立情報学研究所が運用している情報ネットワークであり、平成19年4月より運用されている。
核融合科学研究所では、(1)LHD実験遠隔参加、(2)シミュレーション科学研究、(3)全日本ST研究プログラムの3分野を設定してSNETを用いた共同研究を行っている。
(1)LHD実験遠隔参加では、LHD実験ネットワークがSINET3経由で遠隔の大学および研究機関の研究室に延長する形となり、遠隔地からLHD本体室内計測機器の制御およびLHD実験データの参照・計算処理を可能とする。
(2)シミュレーション科学研究では、SINET3経由で、核融合科学研究所のプラズマシミュレータと接続されたサーバにアクセスすることにより、各研究室からのプログラム編集やジョブ投入ができ、計算結果の高速転送を可能とする。
(3)全日本ST研究プログラムでは、SNETを双方向共同研究「全日本ST研究プログラム」のバックボーンとして、バーチャルラボラトリを構成する。
2.目 的
本規則は、共同研究の推進のために、SNETを用いた遠隔研究参加が安全かつ活発に行えるネットワーク環境を提供することを目的とする。
3.SNETへの接続と解除
1)SNET新規接続の申請は核融合科学研究所一般共同研究への応募を通じて行うこととする。
2)接続にあたりLHD実験遠隔参加ではLHD実験会議、シミュレーション科学研究ではシミュレーション科学研究部SNET推進部会、全日本ST研究プログラムではLHD実験会議の承認を得ること。
3)共同研究が終了した場合、または、前項の承認が取り消された場合は、すみやかに接続を解除すること。
4.SNETの運営
1)SNETは核融合科学研究所シミュレーション科学研究部ネットワーク作業班班長(以下、「班長」)の下で運営する。
2)班長は、各分野ならびにネットワーク管理を担当する若干名の幹事を指名する。
3)班長は、SNETの管理・運用を行うSNET管理人を指名する。
4)班長は、議論・検討・報告の場としてSNETタスクを設ける。
5)SNETタスクのメンバーは、SNET共同研究の研究代表者(または代行)と所内世話人、班長、幹事、SNET管理人および班長が依頼する関係者から成る。
6)SNET共同研究の各代表者は、年度毎に「SNETを用いた研究の成果」をSNETタスクに報告する。
7)班長は、各分野で承認された共同研究について、予算等を勘案してSNETへの接続を行い、必要に応じて機器を貸与する。
8)班長は、共同研究が終了した場合、または、各分野における承認が取り消された場合は、接続を解除し、貸与機器を返却させる。
5.SNETの管理と運用
1)SNETの管理と運用は班長の下でSNET管理人が行う。
2)SNET管理人は、SNET遠隔ステーション内の機器の接続許可と設定を行う。
3)SNET管理人は、SNET外のサーバと接続する際の仲介処理を行う。
4)SNET管理人は、SNET内の通信状態およびセキュリティ状況を把握し、SNET共同研究者等に必要な情報を提供する。
5)SNET管理人は、セキュリティ上重大な危険があると判断した場合は、その接続を遮断できる。
6.SNET遠隔サイト
1)SNET遠隔サイトの運用方針は分野毎に定める。
2)班長は、担当幹事ならびに関係者と協議し合意の上、各分野の運用方針を細則として定める。
7.SNET遠隔サイトと核融合科学研究所間の通信
1)SNET遠隔サイトと接続される既存の核融合科学研究所のネットワークとの運用方針は、分野別に定める。
2)班長は、担当幹事ならびに該当するネットワーク担当部局と協議し合意の上、各分野の運用方針を細則として定める。
8.SNET遠隔サイトと外部間の通信
1)SNET遠隔サイトと接続される核融合科学研究所のネットワーク内における通信をSNET内部とし、これ以外をSNET外部への通信と定義する。SNET遠隔サイトとSNET外部の通信は、ファイアウォールにより接続される。
2)班長は、担当幹事ならびに関係者と協議し合意の上、ファイアウォールの運用方針を細則として定める。
9.規則の改正
この規則はSNETタスク会議出席者(持ち回り会議の場合はタスクメンバー)の過半数の賛成によって改正する。
付則
この規則は、平成18年1月25日から実施する。(平成18年1月25日SNETタスク会議)
この規則は、平成20年2月15日から実施する。(平成20年2月15日SNETタスク会議)
この規則は、平成20年9月9日から実施する。
(以 上)
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